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2019年6月 5日 (水)

敵はオッズ板にあり

敵はオッズ板にあり 横手礼一(「勝負レースとはなにか?」より抜粋)

(中略)

次のステップは、本章の最大のテーマである。ひょっとすると、多くの競馬ファンにとって永遠のテーマかもしれない。つまり、

勝負レースとはなにかどこで大きく賭けるべきなのか

多くの人は、勝負レースとは当たる自信のあるレースだと思っているのではないだろうか。当たる自信があればあるほど勝負度は高くなり、購入金額も大きくするべきだ。

私の考えで言えば、この定義は間違っている。少なくとも、これは馬券で勝つ確率を高めるための戦術ではない。ベクトル的にはむしろ、その反対方向を向く可能性すらある。

シンプルに考えよう。勝負とはなにか?勝負とは勝者と敗者を決めることだ。

敗者になるリスクを引き受けて戦いに挑むことで、初めて勝者になるチャンスが与えられる。もちろんリスクはできるだけ低減させる必要はあるが、まったくリスクのない勝負はありえない。そんな条件では反対側に賭ける人間が現れないから、勝負が成立しない。

「当てたい」という気持ちの裏には、リスクをなんとしても避けようとする感情が隠れている。外れを怖れるあまり押さえ馬券を何点も買う、などという行為は、その最たるものだ。当てることは勝つために必要条件だが、当たりを追求するあまり必要以上にリスクを怖れると、どんどん勝ち目の薄い戦いへと導かれていく。

勝負の裏側にはリスクがあり、勝者の陰には敗者がいる。言葉にすると当たり前に見えるが、それを常に意識して馬券を買っている人は多くはいないだろう。

孫子の兵法に「敵を知り己を知れば、百戦すれども危うからず」とあるのは皆さんご存知の通り。「危うからず」、すなわちリスクを減らすためには、敵を知り、己を知ればそれで十分だ。そう孫子は言っている。

それでは、敵とは一体なんだろうか。敵とは「競馬」とか「レース」とか抽象的なものでなければ、この場合「JRA」や「控除率」でもない。あなたが打ち負かすべき敵とは他の馬券購入者のこと。それ以外に誰もいない。

「他の馬券購入者」なんて、また漠然としたことを…、と思われたかもしれないが、そんなことはない。敵の実態がすべて詳細されたデータがある。しかもそれはリアルタイムで更新されている。オッズだ。

敵のレースに対する考え方は、すべてオッズに表れている。敵の考え=オッズを読んで、自分の考えと照らし合わせてみて、配当が美味しいと思えるところみつける。これが敵を知るということだ。

だから、いくら当たる自信があっても、オッズに見合わないような時には勝負してはならない。自信があるつもりでいても、しばしば予想段階の見落としがあったり、不確定要素に邪魔をされたりして、想定外の結果に終わるのが競馬というものだ。「自信があるから」といって、安い配当に金額を上げて張り込むのが一番危険だ。取り返すのが困難なダメージを喰らうのはこういうときである。

じつは、前述の孫子の言葉には続きがある。「敵を知らずして己を知れば、一たび勝ちて一たび負く。敵を知らず己を知らざれば、戦うごとに必ず敗る」となっている。

後段については説明不要だろう。前段の「敵を知らずして己を知れば」とは、自信があるけれど配当が安いレースに高い金額をかけるような買い方のことだ。オッズが低いのは、敵も同じ結論に至っているからである。そこは敵を打ち負かすのに適した場所ではない。つまり勝負レースにするべきではない。

敵=オッズを考慮せずに自分の自信だけを頼りに馬券を買っていたのでは、勝ったり負けたりがせいぜいだ。最後は控除率の壁の前に消耗を強いられて終わる。

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